最初この作品を読もうと思ったのは異世界に行った息子の母親の話だと思ったから。
こんな重たい話だと思わなかった。
この話は「異世界転生が好きー」なオタクな私が、現実の親の視点に戻らされた作品でした。
「私の息子が異世界転生したっぽい」の感想をどうしても書きたくて、そしてこの本をぜひ読んで欲しくて今回の記事を書きました。
- 異世界転生モノにもやっとしている人
- 親になった元オタク
- 異世界転生に現在進行系で憧れている人
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私の息子が異世界転生したっぽいのあらすじ
ラノベが大好きで小説家を目指していたものの挫折した男「堂原」に突然連絡があったのは、事故で息子を亡くした同級生の葉山美央だった。
彼女は息子の部屋で息子の好きだった「異世界転生」のラノベを読み、息子を亡くした現実から逃れるように息子は異世界転生したのだと思いこんでいた。
美央と「息子を呼び戻す方法か自分が異世界に行く方法」を探す事に。
一緒に探す中で堂原はだんだんと美央ともっと一緒にいたいと思いだし、そう思って「異世界転生」なんて無いと言い出せない自分が嫌になる。
そんな中美央の家庭の事を知り、落ち込む美央に誘われてホテルに行ってしまいーー。
あとは本編でぜひ読んでください。
作者かねもとさんの個人サイトで読めます→https://www.ippaikaasan.com/entry/2021/01/01/161252
書籍が発売されてすでに読めなくなってます(T_T)
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読んだ感想
わたし自身が「異世界転生」ものが大好きで、息子達も大好きなんで、最初このタイトルを見つけた時はすっごく軽い気持ちで読み始めました。
きっと自分の息子が異世界転生して、その母と異世界に行った息子の交流が描かれているんだ。
と思ってました。
そうじゃなかった。
この話は息子を失った悲しみと向き合えなかった母が、そう思い込む事で自分を保っている話でした。
どうしてももう一度息子に会いたい。その想いだけで生きている。
そんな悲しさ、そしてそうさせたのは家族に向き合わない夫だと思いました。
美央は自分の悲しみと罪悪感に苦しめられ、本来それを寄り添って共感してくれる存在の夫が何もしてくれない。
むしろそんな美央を疎ましく感じてたんでしょうね(その証拠に家に帰らない妻の不在を良い事に家に女を連れ込んでいる)
美央の家庭は息子の事故以前から崩壊してた。
それが美央の罪悪感に繋がってる。
苦しい部分です。
でもそんな美央を救ったのは、藁にもすがる気持ちで思い出した堂原という同級生。
堂原との交流で美央はまだ現実にいれたんでしょう。彼との交流がなければとっくに異世界へ行く為に行動してしまっていたと思います。
異世界に行けるという現実は無い。
それは解りきった事ですが、その現実を堂原がいたからこそ美央は受入れられた。
最後の結末はホッとしましたし、話の締めも良かった。
よく出来た物語でした。
あと、この本を99円っていうのは安すぎる〜〜〜!!
すでに書籍販売され、99円ではよめなくなりました。
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フルバージョンもあるようです↓
私の息子が異世界転生したっぽいの作者かねもとさんの紹介
この作品は2020年のNHKでドラマ化もされた「伝説のお母さん」の「かねもと」さんが自費出版として発行された作品です。
作風が少し違うので戸惑うかもしれませんが、同じ方です。
伝説のお母さんは読んだ事がなかったのですが、この機会にぜひ読んでみたい。
そしてこの「私の息子が異世界転生したっぽい」もドラマ化お願いします!
ぜひ見たいです。
かねもとさんの個人サイト「いっぱいかあさん」→https://www.ippaikaasan.com/
かねもとさんの他の作品
個人サイトでは伝説のお母さんも読めますが、その他の漫画も面白いです。
しかも無料です。
私が特に好きなのは、
- 理想の俺様
優しい俺様がとっても素敵で笑えます。 - マッチングアプリにハマッた有閑マダム
そんなマッチングアプリ。わたしもハマります。
書籍化作品
「伝説のお母さん つづきから」
「What’sHome」
「伝説のお母さん」
まとめ
今回は「私の息子が異世界転生したっぽい」の感想と作者の紹介をお送りしました。
この物語は異世界転生モノが好きなわたしに、その前世で悲しんでいる人が居ると気づかせてくれる話でした。
そういえばなろう小説でも同じように前世の自分の家族に別れを言いにいくのがあったな。
もう一度読みなおしたくなったな〜。