原作漫画9巻~14巻「聖夜決戦編」とは?あらすじ紹介
聖夜決戦とは2005年12月25日の東京卍會vs黒龍(ブラックドラゴン)の抗争を言います。
原作漫画では83抗争・血のハロウィンに続く3つ目の大きな抗争となっている。
その抗争があった日が12月25日だったことから「聖夜決戦」と称しました。
アニメでは第二期が「聖夜決戦篇」と命名、読み方も「せいやけっせん」とされるようです。
ただ原作漫画の読み方(ルビ)はとしては、原作漫画のルビには”クリスマス決戦”となっていますので、ファンのみんながアニメ放送時どう呼ぶのか知りたいところですね^^
ネタバレは嫌って方、この記事を読んでも漫画は全然楽しめますので、ぜひ漫画を読む事をオススメします!
漫画「聖夜決戦抗争」のあらすじ
血のハロウィンで場地を救うことは出来なかったが、 マイキーが一虎を殺してしまうこと・マイキーを芭流覇羅(バルハラ)のトップに据えるという稀咲の計画を回避することに成功して現代に戻ったタケミチ。
そんなタケミチは犯罪集団と化していた東京卍會の大幹部となり、幹部会に出席していた。
幹部会の席には、元 黒龍組の柴 八戒・乾 青宗(イヌピー)・九井 一(ココ)が多額の上納金を理由に大幹部として幅をきかせていたのだった。
幹部会の後、タケミチと千冬は総長代理の稀咲に呼び出され12年前の血のハロウィンの真相を聞かされる。
ここで口にした酒によって眠らされ、目覚めると椅子に拘束されていたのだった。
現代の東卍の裏切り者として千冬は射殺、タケミチは間一髪のところで一虎に救出された。
タケミチは一虎と協力して昔の東卍を取り戻すことを決意するが、一虎から会わせたい人がいると路地裏へと連れて行かれる。
そこに居たのはナオト。
タケミチは再会を喜ぶ間もなくナオトに逮捕された。
タケミチがナオトに見せられた映像には、ヒナ殺しをアツシ(アッくん)に命じている自分の姿が映っていた。
ナオトはショックを受けているタケミチに今ここでタイムリープするしかないと説得をし、タケミチはヒナを助けるため再び12年前へと戻ったのだった。
戻った先では、ヒナとボウリングを楽しんでる最中だった。
隣のレーンには、現代で元 黒龍の東卍大幹部として幅をきかせていた柴 八戒と姉の柚葉がいた。
八戒に気に入られたタケミチは自宅に招待されることになったが、その自宅前には2人の兄・大寿が総長を務める黒龍の部下たちがいた。
タケミチにいきなりラリアットをかました大寿。
その大寿を前に、八戒は怯えていた。
自宅前から離れたところで八戒はタケミチに、大寿を殺害したいと思っていたことを話した。
柴 兄弟の揉め事がキッカケとなり、東京卍會vs黒龍の抗争がここに始まる。
「聖夜決戦」主要人物(東卍メンバーと溝中5人衆を除く)
柴 八戒 | 東京卍會 弐番隊副隊長→黒龍→東京卍會 弐番隊副隊長 ※聖夜決戦前の現代では、黒龍十一代目総長→東京卍會 最高幹部となっている。 |
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柴 大寿 | 黒龍 十代目総長→(引退) |
柴 柚葉 | 大寿(黒龍)の集金役→(八戒の黒龍加入と引換えに解放) |
稀咲鉄太 | 愛美愛主(メビウス)幹部→東京卍會 参番隊 隊長→(除名) ※聖夜決戦前の現代では、東京卍會 総長代理となっている。 |
半間修二 | 芭流覇羅(バルハラ)→東京卍會 陸番隊 隊長→(稀咲除名と共に去る) ※聖夜決戦前の現代では、東京卍會 最高幹部となっている。 |
三ツ谷隆 | 東京卍會 親衛隊 隊長→東京卍會 弐番隊 隊長 |
乾 青宗 | 十代目黒龍 特攻隊長 |
九井 一 | 十代目黒龍 親衛隊長 |
聖夜決戦編 事件の解説
聖夜決戦と呼ばれるようになる東京卍會と黒龍の抗争は、兄弟間の揉め事が引き金となったただの抗争ではなかった。
その裏には、柚葉の想いや八戒の嘘を利用した稀咲の恐ろしいほど緻密な計画があったのです。
各自の思惑
聖夜決戦は東京卍會vs黒龍としていますが、元を辿れば大寿を殺害したい八戒や柚葉という単純なものになります。
八戒と柚葉の行動は、互いに互いを大寿の暴力から守りたい一心からでした。
その一方で、姉弟の想いを利用して自らの計画を着実に進めようとしていた人物がいた。
この人物がいたことで、事はかなり複雑になってしまった。
もし、いなかったとしてもタケミチが大寿と遭遇した段階で事が複雑になることは確定だったのかもしれません。
聖夜決戦の原因
なぜこの抗争は起こってしまい八戒や柚葉が大寿を殺そうと考えてしまったのかを考えると、原因は2つだと断言できます。
この抗争の火種となったのは、柴兄弟の間にあった揉め事。
八戒と柚葉は、お互いを長らく続く大寿の暴力から守りたい気持ちが殺意へと変わっていたのでした。
原因の2つ目が、兄弟間の揉め事を抗争へと大きく発展させた稀咲の計画。
八戒の弱みを握り、柚葉にナイフを渡して唆し、八戒を助けたいというタケミチと利用できるものは全て利用するという、良くも悪くも稀咲らしい計画でした。
八戒と柚葉は何故、大寿を殺害したい?
先ほどから触れているように八戒と柚葉は、お互いを大寿の暴力から守るために殺意を抱いたのでした。
お互いを守るためと表現したが、柚葉が八戒を守っていた事実。
柚葉は八戒の分も罰を受けると言ったが、大寿はそれを聞き入れず八戒に暴力を振るい続けたことから柚葉の持つ殺意は、より大きいものだったのかもしれません。
では、本当に大寿を殺害したかったのでしょうか?
それは違うと思われます。
大寿の暴力を止める手段としての殺意だったのでしょう。
柴兄弟の言葉を借りるなら、この大寿への殺意は彼らなりの「家族愛」だったのではないでしょうか。
大寿は何故、妹弟に暴力を振るうようになった?
大寿が柚葉や八戒に暴力を振るうようになったのは、いつからなのでしょうか。
そして、その理由とは?
大寿が暴力を振るうようになったのは、母親が亡くなってから。
柴家の長子として、妹や弟を母親の代わりにきちんと躾なければいけないという責任感からでした。
つまり、大寿としては暴力ではなく粗相をした妹や弟に対する罰だったのです。
また、八戒に対しては男として強くなって欲しいという思いから、何かあって泣く度に殴っていた。
異様なまでに激しく怒り、殴った後には「お前を想ってのこと」とフォローを入れていたことから柚葉も八戒も、しばらくは暴力ではなく愛だと思っていたようです。
タケミチのミッション
聖夜決戦編でのタケミチのミッションは、現代の東京卍會の巨悪化を防ぐために『八戒が大寿を殺害することを阻止すること』です。
また、現代のヒナを守るために『稀咲による東卍の乗っ取りを防ぐ』という重要なミッションも、血のハロウィンに引き続いてあります。
聖夜決戦の結果 死者と逮捕者
そうして始まった東京卍會と黒龍の抗争の結果、多数の怪我人は出ましたが死亡者・逮捕者を出すことなく東京卍會勝利で終わります。
死亡者・・なし
逮捕者・・なし
これで、八戒が黒龍総長となり巨悪の東京卍會になる未来を回避することが出来ました。
なぜなら、八戒から大寿を殺害したいという気持ちが無くなり、マイキーが大寿にトドメを刺したことで引導を渡したからです。。
圧倒的に強い大寿に素手で立ち向かって行った八戒たち。
タケミチの目の腫れ上がり具合には、今回も思わず「痛っ!」と口にしてしまうほどでした。
八戒・柚葉が大寿の元を去る時に大寿に掛けた言葉は、幼い頃に母を亡くした影響からねじ曲がってしまった家族愛だったことが分かったのでした。
聖夜決戦編の抗争の場所
抗争の場所となったのは、大寿が毎年12月24日に護衛を付けず必ず1人で祈りを捧げに行く教会です。
この教会について、どこにある教会なのかなどは触れられていないので東京卍會と黒龍の活動拠点などから推察してみました。
東京卍會の活動拠点は、ご存じの通り渋谷区です。
また、黒龍の活動拠点も創設のルーツなどを辿ると渋谷区であると考えられます。
このことから、この教会は渋谷区内である可能性が高いです。
しかし、スクランブル交差点のあるような都会のど真ん中なのか、坂の上にある住宅街なのかまでは分かりません。
また、これまで数冊発刊されている公式ガイドブックにはモデルとなった場所が紹介されているが、教会のモデルになった場所は載っていませんでした。
聖夜決戦後
聖夜決戦後、東卍メンバーには事後報告という形で集会が開かれた。
ここで、ドラケンから3つの報告があることを告げられます。
1つ目は八戒。
聖夜決戦の次第について謝罪をします。
隊長たちから温かい言葉を、仲間からは八戒コールをもらい受け入れてもらう。
2つ目は黒龍が総長不在の十一代目として乾(イヌピー)と九井(ココ)。
東京卍會の傘下に降ることを申し出ます。
さらに2人は、タケミチが隊長となった壱番隊に降ることを希望した。
3つ目はマイキー。
稀咲の除名を言い渡す。
稀咲は処分に納得が行かず食い下がるが、マイキーは処分を覆すことはなかった。
稀咲の除名が確定すると、行動を共にしていた陸番隊隊長の半間も部下を連れて去っていったのでした。
一時的に450人まで大きくなった東卍だったが、稀咲の除名と半間の脱会により元の100人へと戻った。
集会から数日後、タケミチはマイキーとドラケンから現代で約束の地となる場所から見付けてきたエンジンを搭載したバブを譲り受ける。
その後、マイキーたちと集合写真を撮ってからタケミチは現代へと戻っていったのでした。
現代へと戻ったタケミチは、三ツ谷の葬儀へと来ていた。
葬儀後、ボロアパートへと帰宅したタケミチはナオトと再会。
三ツ谷をはじめとした隊長やドラケン・千冬や稀咲までもがマイキーに殺害されていたことを聞かされます。
ナオトはマイキーと話がしたいがそれを出来るのはタケミチだけだと言って、現代に戻ってくる直前に撮った集合写真が同封されていた手紙の消印であるフィリピンへと向かった。
マイキーが指定した場所は、以前に話していた廃墟だった。
ここでマイキーは、タケミチ脱会の裏で起こっていたことや三ツ谷たち殺害についてを語りだす。
タケミチの脱会にあたっては、どうしても残って欲しかったマイキーに対してドラケンと三ツ谷が”タケミチの選んだ道を行かせてやってほしい”や”俺らの命を預けるからタケミチの脱会を認めて欲しい”などと言い、土下座をしてマイキーを諌めていたのでした。
一頻り話したところで、マイキーはタケミチに関東事変へと繋がる頼み事をするのでした。
聖夜決戦編は原作漫画の何巻?
聖夜決戦としてタケミチがタイムリープしていたのは『9巻77話~13巻114話』です。
その前後に、血のハロウィン→聖夜決戦、聖夜決戦→関東事変を繋ぐ現代が描かれている。
聖夜決戦のミッションが決まる血のハロウィンから繋がった現代は『9巻71話~9巻77話』、関東事変のミッションが決まる聖夜決戦から繋がった現代は『13巻114話~14巻119話』となっています。
アニメ1期の24話は、千冬が射殺され次はタケミチの番だという時に暗転したところで終わっています。
アニメ2期の製作がスタートしているらしく、間もなく公式発表があるらしいとの噂が。
アニメ2期は、幹部会にいた八戒らを回想しつつ原作漫画『9巻74話』からとなるでしょう。
原作漫画の話数から考えると、1クール12話前後となるのではないでしょうか。
ここで3期目の布石を打つならば、原作漫画『14巻119話』の廃墟と隙間から見える青空を背景にした射撃音で終わりそうですね。
登場キャラクターが増えると当然、キャストも増えてきます。
聖夜決戦編だと、大寿や柚葉のキャスティングが注目となるでしょうか。
個人的には、大寿を誰がやるのかスゴく楽しみです。
まとめ
ということで今回は、原作漫画9巻~14巻「聖夜決戦」の解説をお送りしました。
- 聖夜決戦編とは2005年12月25日の夜に起こった東京卍會VS黒龍(ブラックドラゴン)の抗争を描いている
- 聖夜決戦の火種は、柴兄弟の揉め事だった
- 稀咲は、兄弟間の揉め事を利用して東京卍會の乗っ取りを企てた
- 聖夜決戦では死者や逮捕者は誰も出なかったが、大寿は戦意喪失で十代目黒龍総長を退いた。
- 千冬や三ツ谷からの報告を受けたマイキーは、稀咲の除名を決定した。
- それに伴い、半間も東京卍會を去っていった。
色々と書きましたが、聖夜決戦編は83抗争・血のハロウィンとは違い兄弟間の揉め事が原因で始まったのですが、幼少期の大寿の強すぎる責任感から間違った方向に向いてしまった結果の家族愛だったのでした。
戦意喪失した大寿の元から去っていく八戒と柚葉が言った言葉には、心の奥底では大寿を理解していたという気持ちが込められていたように感じました。
血のハロウィンまでは仲間を想う気持ちが多く描かれてきましたが、聖夜決戦では今後の展開で重要な”兄弟を想う気持ち”が柴兄弟で描かれました。
ただのヤンキー漫画ではありません。
「ヤンキー漫画はちょっと…」と敬遠している方にも、是非読んでいただきたい作品です!
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