1巻では学園の夜会という人々の面前で婚約破棄を言い渡されたアイリーンが前世の記憶を頼りに自らの命を救うため、ラスボスでもある元婚約者の義母兄で魔王の生まれ変わりでもあるクロードの元へ訪れ求婚します。
アイリーンはクロードの『愛』を手に入れバッドエンドを回避することができるのでしょうか?
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第五幕 魔王の美貌は女の敵
新聞社社長のジャスパーをはじめ、頭の回転が早く参謀として群を抜くアイザック、天才建築士ドニ、薬師のリュックや植物学者のクォーツ。
アイリーンが集めた人材はそれぞれがその分野で才覚を表す人物たちでした。
報告に向かったもののクロードはいたく不機嫌でアイリーンは理由を問います。
平民に落ちることを隠していたことなどを不満に思っていたようでした。
隠していた理由を聞き機嫌を治したクロードでしたが、アイリーンもクロード自身さえも不機嫌だった理由はわかりません。
見当がついたジャスパーやアイザックなどは顔色を変えるのでした。
気を取り直し居城の修繕とともに、クロードに送られるはずの補助金の横領などの問題に取り掛かります。
更にアイリーンはクロードの美貌に負けないため新事業を立ち上げたのでした。
第六幕 鋼鉄メンタルの乙女心
夜会まで一ヶ月と迫りますが、婚約破棄されたアイリーンの名前では思うように化粧品の販売方法が確立させることができず頭を抱えます。
自室でアイリーンが悩んでいると、魔物の通り道になった影から物音がします。
またもカラスの魔物、アーモンドが菓子をせびりにきたのかと振り返ったアイリーンの目に映ったのは困惑した表情のベルゼビュートでした。
クロード心配するベルは夜会の場でそばにいたいと、そしてそのために必要なマナーを得たいのだと願い出ます。
夜会まであと1週間と迫ったある日、ジャスパーからアイリーンが魔物と手を組みリリアを害しようとしている、という噂があることを知らされるのでした。
第七幕 主人公(ヒロイン)の強制力
クロードから夜会用のドレスやアクセサリーなど一式が贈られたのは当日の朝で、アイリーンは急遽予定のドレスから髪型などすべてを変更するはめになります。
会場へ入ると参加者はアイリーンの美しさに息を呑み、そして話題はアイリーンらの作った化粧水で持ちきりです。
アイザックからは脅迫文がリリアの自作自演であること知らされますが、肝心のリリアは不在で更にはマークス率いる騎士団見習いまでもセドリックの指示で魔王の森へ向かっているというのです。
動揺するアイリーンはアイザックに叱咤され登場したセドリックと向き合うのでした。
第八幕 馬鹿ではない、馬鹿ではない……?
セドリックの命令で捕縛されたアイリーン。
未だにアイリーンが自分を愛していると信じているセドリックは煽るようなアイリーンの言葉に激昂します。
セドリックのあまりに乱暴な振る舞い痺れを切らしたアイザックが駆け寄ろうとしたとき、ガラス造りの天井が割れベルとともにクロードが舞い降ります。
義母兄の登場や犯人がアイリーンでなかったことを知り混乱するセドリックにアイリーンは一連の脅迫はリリアによる自作自演だったことを告げました。
そして婚約破棄の書類へのサインを終えクロードのダンスの申し出を受け入れます。
はにかむような表情を見せるアイリーンに、セドリックは仄暗い瞳を向けるのでした。
第九幕 増えた下僕
夜会後、自宅まで送り届けたクロードと別れる直前アイリーンは思い出しました。
なぜクロードが覚醒するのか。
朝目を覚ましたキースの目に飛び込んできたのはベッドの傍らで微笑むアイリーンでした。
リリアが聖剣の乙女として覚醒することを知らされ、魔物を守ればクロードの絶望を、魔物化を止められると考えるキース。
アイリーンはクロードにとって唯一信じる『人間』であるキースの価値を自覚させるのでした。
ぎりぎりでクロードルートの展開を思い出したアイリーンはキースの裏切りフラグを潰し、クロードのもとへ現れたというリリアたち元に戦いに行くのでした。
悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました まとめ
よく女性向け転移・転生物では化粧水を作りますが、この手の話で作られる所謂『フローラルウォーター』と呼ばれるものは紀元前からあるものなんですよね。
基礎化粧品ではなくファンデや口紅みたいな普通の化粧品作ったり、蜜蝋があるならそこから乳液やクリーム、石鹸からグリセリン精製したほうが画期的なのでは……?といつも思ってしまいます。
リリア側の視点などが挟まり彼女の悪辣さが出てきました。
もうこのね!リリアのね!絶対に理解できない感じがほんとに気持ち悪い(褒め言葉)んです。
原作は大きく分けて5部ほどあるのですが、ほんとリリアだけなんです、最初から最後まで気持ち悪い(褒め言葉)のって。
魅力的なキャラクターのなかに混じる染みのようなリリアに本当に目が離せないんですよね…… 次巻で完結ということは1部のみの漫画化なんでしょうが、原作が完結しているのでぜひとも5部すべて漫画化してほしいですね!
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